#14 SCRIBE TATTOO

5月の大阪編から早半年。久々のFEATUREです。
気付けば2023年もあと2ヶ月無いですね…早過ぎる。
歳取ると1年が勝手に半分位になりますので、若い方々は今からご注意ください。

そんな秋の気配を感じ始めた10月の頭、HAIGHTのゆかりの地のひとつでもある仙台にお邪魔しました。
仙台もまた久しぶりですが、前回は泥酔からのほぼ失神でホテルまで運ばれるという、トラウマ級の大失態を犯した滞在でしたので、しっかりと気を引き締めつつ到着。
しかし、仙台は何度来ても良い。
この季節は都内に比べるとやはり少し涼しいし、道も広いし、街中に緑も多くて居心地のよい大好きな町。

まずは拠点にて休憩しつつ、今回の目的地であるTattoo Studioへ向かいます。
ちなみに自分はTattooは1つも入っていなくて、昔BURSTなんかは好きでたまに読んでたので、単純にカルチャーとして興味は持っていましたが、若い頃の地元の先輩や友達にTattooいれてる人が全然いなくて、通るきっかけがなかったんですね。
その後、デザインや洋服の仕事をしだして、取引先や友達も増えて各地を回るうちに気が付きましたが、仙台は段違いでガッツリ系のTattoo入れてる人が多いように思います。あと福岡とかも。

サブカルチャーって案外どれもそうだと思いますが、その土地にオリジネーターのような存在がいて、そこから広がって受け継がれるマインドや流れがあったり。
例えば、RapperやDJを目指す子が多い場所は老舗のハコや良いレギュラーPartyがあるとか。
やっぱり、根付く/根付かない、早い/遅いは何らかの環境だと思うんですよね。入り口があるかどうか。

仙台に関しては、なぜそんなにTattoo率が高いのか、前からすごく気になってましたので、今回はHAIGHT D氏の先輩であり、仙台に”SCRIBE TATTOO”を構えるYOSHI氏とお話しする中で色々勉強できればと思います。

というわけで、仙台の街中でもあまり行ったことのなかった”大町”というエリアに到着。

とあるビルの階段を登ると、

ありました、”SCRIBE TATTOO”。
自分はTattoo Studioに入ったことすらなかったので結構ドキドキで入店。

実は自分はYOSHIさんと過去一度だけ会っていて、ケータイ見たらもう9年も前でしたが、旅行でサンフランシスコへ行った際、同じタイミングで行っていたHAIGHTのD氏と現地で落ち合い、
「サンフランシスコに住んでる仙台の先輩と飯行こう」 ということで紹介してもらったのがお初。

そんな昔話もしつつ、興味津々でスタジオを隅々まで拝見。




↓超でかいキャンバスにシルクスクリーン。かっこよすぎ。

ザ・芸術ですね。色々な作品や下絵も見せていただきましたが、手描きできる人はとにかく尊敬です。
自分はPCでしか絵を描けないし、どんな新しいツール使っても、紙に出して見比べたら手で描いた線には敵いません。
あと、自分でもどういう擦り込みか分かりませんが、Tattoo Studioって薄暗くて狭くて、黙々と手彫りしてるイメージがあったので、安心しました。(笑)

デスクの写真を見て”!!”と思った方も多いかと思いますが、


そうです。何かと話題の新宿租界とのコラボ達磨もYOSHIさんが手掛けています。
球体にこれ描けるのも凄い。

ちなみに話が少し戻りますが、自分が初めてお会いしたころ、YOSHIさんはアメリカでも最も歴史ある、サンフランシスコのボディ・ピアッシングの老舗、
“Body Manipulations”で彫り師として働いていて、


2020年までの9年間在籍し、帰国後に地元仙台でSCRIBE TATTOOを再OPEN(※)させたそう。
(※)YOSHI氏はサンフランシスコに行く前にも仙台でSCRIBE TATTOOをやっていた

どんな職種でも、海外で10年近く働き続けるのは結構ハードル高いと思いますが、彫り師として認められて海外でもお客さんがつくなんて、彫った経験もない自分には想像すらできないというか…
ご本人としては好きなことを追求した結果だと思いますが、自分には到底でできないし、凄い人生。

そこから話は仙台のTattoo文化について。
何故これほど仙台ストリートにTattooが普及しているのか、誰かそういうきっかけを作った人がいたのか聞いてみると、
「仙台はTattooシーンはやはりカーリンさんの影響が強いよね」 と。

(当時のカーリンさん)

恥ずかしながら初めて聞くお名前でしたが、
カーリンさん(Colin Stevens)という方はアメリカ人の彫り師で、仙台に住んでいた時期があったそう。
そしてカーリンさん自体がどういう方なのか聞くと、あの有名なEd Hardyの最後の弟子で、Ed HardyのTattooスタジオ”TATTOO CITY”のオリジナルメンバーとのこと。

スタジオの出入口に飾ってあるTATTOO CITYのアートに、


確かに左上の絵の脇に”STEVENS”のシグニチャーが入ってる…カーリンさん凄いわ…

ちなみにスタジオにはEd Hardyの貴重な作品も。

Ed Hardyと聞くと、日本だと一時期流行った少々ギラついた洋服のブランドと認識している方も多いと思いますが、Tattooアーティストとして1つのオリジナルスタイルを確立したレジェンドで、カーリンさんの師匠であり、そしてカーリンさんはYOSHIさんの師匠なんですね。

失礼かも知れないですが、こういう出会いや引き合わせ的なものって、東京での話なら”えー!そうだったんですね!”という感じで、無くは無さそうな話ですが(実際無いですが)、Ed Hardyの弟子が仙台で過ごした時代があって、その人に影響も受け、のちにアメリカに渡った彫り師がいて、そのスタイルが地元のStreetに浸透してるのって、偶然と必然と奇跡が全部重なっているようで、なるほど!と合点がいった感じがしました。

色々聞かせてもらい改めて作品を見ると、グラデーションや色の付け方、アウトラインのタッチなど、影響を受けたスタイルと、日本人ならではの感覚やモチーフが融合していて、それはそういう歴史の上で完成したスタイルなんだと思うとじんわりと感動してしまいました。

ちなみに、前から迫力あるなと思って見ていた、

HAIGHT D氏の右腕・右足もYOSHIさんの作品だったのですね。

そして、スタジオにある作品のモチーフで特に多かったのが、




カエル、カエル、カエル、カエル

YOSHIさんの作品に多く用いられているカエル。YOSHIさんといえばのモチーフのひとつ。
今回のコラボレーションでもそのカエルをモチーフに描き起こしてもらいました。

仙台ローカルコミュニティならではの貴重なコレクション、Tattooに興味がある方も、そうでない方も、是非この機会に触れてみてください。
11/11(土)発売です。


【SCRIBE TATTOO × HAIGHT COLLECTION

発売日:2023年11月11日(土) ※サイトでは10:00に公開になります


[SCRIBE TATTOO] BOMBER JACKET
¥38,500(税込)
BLACK / OLIVE / STONE BLUE
M / L / XL / XXL


[SCRIBE TATTOO] ZIP HOODIE
¥17,600(税込)
GRAY / TEAL / CHARCOAL
M / L / XL / XXL


[SCRIBE TATTOO] HIPPIE Tee
¥8,250(税込)
WHITE / GRAY
M / L / XL / XXL


[SCRIBE TATTOO] FISHERMAN Tee
¥8,250(税込)
WHITE / LIGHT BLUE
M / L / XL / XXL


[SCRIBE TATTOO] LOGO HOODIE
¥17,600(税込)
NAVY / FOREST / BROWN / PURPLE
M / L / XL / XXL


[SCRIBE TATTOO] LOGO TRUCKER CAP
¥7,700(税込)
BLACK / NAVY / GREEN
FREE


著者:Dr.DARE